「うつ」を克服した人達
● 小川 宏さんの
体験談
● 藤臣 柊子さんの
体験談
● 竹脇 無我さんの
体験談
● 倉嶋 厚さんの
体験談
● 音無 美紀子さんの体験談

この病気は長いつき合いの友、力まずおつき合いしていきましょう
   最近は、無理せず前向きに楽しく生きるという小川さんだが、うつ病に対する偏見がまだまだあるという実体験から、より多くの人にうつ病を理解してもらい偏見をなくそうという講演や執筆活動もしている。

 「新聞には、2回投稿をして2回とも採用されました。そのうちの1件の内容は、偏見によってお受けしていた司会を断られてしまったというものでした。とても残念な気持ちでしたが、まだまだこのような偏見があるんだと痛切に感じました。一般 社会の中でもこのような偏見が、かなりあるんです。普通の病気なら、医者に診断書を書いてもらってそれを提出すれば何ヶ月か休んでも、それは認められますよね。でもそれがうつ病となると、なんだか怠けているようにとられて、こんな時代ですからリストラの対象にされてしまうことだってあるんです。ですから病院の先生も気をつかってくれて、診断書にはうつ病と書かずに「自律神経失調症」と書いたりしますよね。これも、現実におこっていることを配慮した上での心配りなんだと思うんです。でもこれからは、こういうこと自体、なくしていけるようにしていきたいですよね」

 うつ病になりやすいタイプは、律儀で仕事熱心。責任感が強くまじめな人が多いと言われている。だからといって、自分の性格を変えるわけにはいかないのも事実。「性格は変えられなくても生き方を変えることはできるんです。世間体などにとらわれる必要は毛頭ないのだから、自分の好きなことでストレスを発散すればいいんです。

 ときに開き直ることも大切だしね。カラオケ、ゴルフ、散歩…どんなことでもいいんです。自分にとって気が休まったり、楽しいと思えることをしてみること。私の場合は充分睡眠をとることなので、昼寝をしたりしてリラックスする時間を大切にしています。この病気は長いつき合いの友と考えて、力まずのんびりおつき合いさせてもらいましょうよ(笑い)」

 長いインタビューの間、往年のあの穏やかな笑顔と口調で語り続けてくれた小川さん。ひとりでもうつ病の人のお役にたてればという思いが、ひと言ひと言に込められていた。
  小川宏さん写真 右から旧制中学時代からの親友で日本医大の医師・恵畑欣一氏、仲良しの看護婦さん・高野淑子さんと、日頃のごぶさたを埋める会。
左は闘病生活を支えてくれた奥様の富佐子さん。平成13年7月25日に撮影。

小川宏さんの本 近著「病気は人生の挫折ではない 一アナウンサーの“奇跡”」(¥1,500文化創作出版刊)では、自らのうつ病の体験や家族の絆、夫婦の愛を赤裸々に綴っている。

問い合わせ/文化創作出版
Tel:03-3496-4251(代表)

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