パニック障害について
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● パニック障害の診断  ● 自分でできるケア  ● パニック障害Q&A
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 「あの日の発作から、なんだかずっと不安で…」、こんな経験はありませんか?
 これから紹介するのは、パニック障害を経験したB子さんの例です。
B子さんはある日、朝の通勤電車の中で、急に気分が悪くなりはじめました。すると、胸がドキドキして、呼吸が苦しくなり、全身が緊張して冷汗をかき、気が遠くなり、心臓の病気か何かで、このまま死んでしまうかもしれないと思うほどの強い不安に襲われたのです。
やっとの思いで次の駅で降り、救急車を呼んでもらい病院へ行ったのですが、病院に着いた頃には発作はおさまっていました。念のため、内科医の診察と心電図検査を受けましたが異常はないということで、「疲れがたまっているのでしょう」といって帰されました。
このような動悸を伴う不安の発作が、それ以来、繰り返して起こるようになりました。
B子さんは病院を変えて心臓や脳の検査など、あらゆる検査を受けましたが、何も異常はみつからず、「また発作が起きるのでは…」という不安だけがB子さんにつきまとうようになりました。
とうとうB子さんは誰かと一緒でなければ外出もできないほどになり、会社を休職することになってしまったのです。
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B子さんを襲ったこの発作のことを、 “パニック発作”と呼び、これがパニック障害の最も典型的な症状です。そして、その後B子さんが「またあの発作が起きるのでは」と発作の再発に対して強い不安を抱くようになったり(予期不安)、発作を恐れて1人で外出できなくなったり(広場恐怖)したのも、パニック障害の特徴的な症状です。


 ほとんどの人が知らないパニック障害
パニック障害という病気が、日本ではまだ十分に知られていないため、多くの人が自分に起きている症状がパニック障害という病気だとは知らずにいたり、B子さんのようにからだの病気を疑って内科などで検査を受けても異常がないといわれて適切な治療を受けないまま徐々に症状を悪化させていくケースが多くみられます。
日本では、パニック障害は、かつては「心臓神経症」や「不安神経症」として取りあつかわれていましたが、1980年に「病名を『パニック障害』に統一する」と、世界的な取り決めが行なわれました。
パニック障害は実は、それほどめずらしい病気ではなく、アメリカでは100人に3人の割合で発症しており、日本でもほぼ同率の患者さんがいると考えられています。今後、パニック障害に対する認識と理解が深まってくれば、患者数はさらに多くなると考えられています。
パニック障害は治療を受けないで放っておくと慢性化する場合がありますが、早めに治療を行えば必ず治る病気です。
決して特別な病気でもありません。

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